ユニクロの新コレクション「カリーヌ・ロワトフェルド」から2016年春夏コレクションが到着しました! 第2弾となる今回は、しなやかに美しく働くワーキング・ウーマンがテーマ。日本を代表するファッショニスタ語る、カリーヌへの熱いラブコールをお届けします。
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エル・コンテンツ部 ELLE Japon
坂井佳奈子 編集長
私が初めてカリーヌを知ったのは、確かトム・フォードがサンローランのクリエイティブ・ディレクターに就任し、エル・ジャポンでファッション撮影をすることになり、トム側からカリーヌをスタイリストにと指名があったときでした。「あのトム・フォードが全信頼を寄せているカリーヌ・ロワトフェルドって、いったんどんな人なんだろう」と思ったのを覚えています。
先日、ユニクロの発表会で、カリーヌとほんの少しだけ話す機会があったのですが、ELLEの取材、と伝えると、「私のキャリアの原点もELLEよ。娘も、母も、祖母も。親子4代みんなELLEと深いかかわりがあるの」と、嬉しそうに教えてくれました。
決してぶれないスタイル、自然体、女を忘れないアティチュード……、カリーヌの印象は、今も昔もまったく変わりません。その「変わらないスタイル」が、彼女の魅力なのだと思っています。
madame FIGARO japon
西村緑 編集長
カリーヌがいかに魅惑的で固有なスタイルを持つ人かが、このコレクションで証明されたと思います。コートにもスカートにもニットにも、歩いている、話している、さりげない一瞬にドキリと女っぽく見せる仕掛けがあって、何を着るかの先にある「しぐさ」こそおしゃれの要という真実を思い知ります。そこが、ベリー・カリーヌ!
GINZA
中島敏子 編集長
とかく「やっぱり悪魔なの?」と聞かれがちなファッション誌の女性編集長。わがままで残酷でやりたい放題のイメージという面白半分な色眼鏡を見事に払拭してくれるのがカリーヌ・ロワトフェルドだ。落ち着いた物腰と柔らかい笑顔、旦那様と家族を大事にしながらも、魑魅魍魎が跋扈するファッション界の権力闘争の世界でしなやかに戦う強さを持っている。彼女にとって自分が着るものは、おそらく美しい戦闘服なのだろう。余計なものを排除したラインで必要不可欠な素材とグラフィック。働く女性にとってこんなに参考になるファッションはない。思い切り仕事して悔いのない人生を送りたい人のための服。カリーヌの服は私たちの人生の背中をそっと押してくれる。
ハーパーズ バザー
塚本香 編集長
敏腕編集長、デザイナーのミューズ、おしゃれスナップ女王――カリーヌ・ロワトフェルドはいくつもの顔を持っている。そのどれもが彼女がファッション界のスターであり続けてきたことの証。私にとっては90年代からずっと憧れの存在であり、今はハーパーズバザーのグローバル・ファッションディレクターという仕事のパートナーでもある。そんな彼女とユニクロがコラボレーションしたコレクションは昨年秋のデビューから衝撃だった。ファッションエディターとブランドとのコラボレーションは珍しくないけど、ここまで自分らしさにこだわったのはさすが! ベーシックなアイテムをほんの少しのツイストと計算されたバランスで組み合わせるという彼女のスタイルがパーフェクトに表現されている。エッジが効いているけど、決して行き過ぎではなくリアル。今どきのカッコイイ女になるために最適のアイテムばかりだ。春夏コレクションでも、ミリタリーブルゾン、ウエストをシェイプしたテーラードジャケット、ジャスト膝丈のペンシルスカート、ヘンリーネックセーターなど定番ともいえるシンプルなアイテムが揃っている。そこに黒のキャミソールやレースタイツ、カモフラージュ柄のニットでパンチを添えて少しだけ着崩すのがカリーヌ流。クールフェミニンという大人の女にふさわしいスタイルを彼女はいつも教えてくれる。
SPUR
山崎貴之 編集長
筋金入りのファッショニスタ、カリーヌ・ロワトフェルドが手掛けるコレクションを見て、実はちょっと驚いた。タイトスカート、センシュアルなジャケット、レオパードに代表されるアニマルパターンなど、提案されるアイテムがウェアラブルで今の気分に寄り添っているのに加え、特筆すべきはすべてがカリーヌ自身のワードローブにありそうなものばかりだということ。そこにまったくブレがない。長いキャリアを通じて培ってきたスタイルがしっかり再現されているのは、キャンペーン・ビジュアルのモデルカットを見ても明らか。アイデンティティでもある自分自身のスタイルを、セルフ・コスプレ的にひとつのコレクションにしてしまう試みはありそうでないし、彼女にとっても、ユニクロにとっても新たなチャレンジだと思う。着る者は誰しもカリーヌ・ロワトフェルドに変身してしまえる。まさに『マルコヴィッチの穴』的なアイデアで、カリーヌのスタイル・クローンが世界中に増殖していきそうだ。