2016年のデビュー以来、トレンドに敏感な人々、目の肥えた洋服好きを筆頭に大好評を得ている特別コレクション「 Uniqlo U（ユニクロ ユー）」。ラインナップの多くが一部店舗＆公式オンラインストア限定での取り扱いながら、シーズンを重ねるたびに人気を高め、今では発売早々に品薄となるアイテムも。今回は、背伸びをせず楽しむ “ 等身大のオシャレ ” をモットーとするファッションのプロが、その魅力をナビゲート。併せて、是非とも手に入れてほしい特にオススメの新作をピックアップしていただきました。
人気アメカジメーカーのPR職を経て、'90年代に一世を風靡した伝説のファッション誌『Boon』の編集者に。現在は『OCEANS』『Begin』といった30～40代向けの雑誌をはじめ、大手セレクトショップや有名ブランドのカタログ＆ウェブなど幅広く活躍中。
「若い世代や女性を中心に広く浸透している Uniqlo U ですが、実は大人の男性にも有効なブランドです。日々忙しく、また家庭をもつなどしてファッションに時間やお金を割くことがままならず、オシャレがお座なりになっている方には特にオススメしたい。マンネリ気味の普段着を手軽にアップデートでき、新鮮で垢抜けた休日スタイルをモノにできます」
自身のブランドをはじめ、世界トップの高級メゾンや人気のスポーツカジュアルメーカーを指揮するなど、輝かしいキャリアを持つファッションデザイナーのクリストフ・ルメール。Uniqlo U は、ワールドワイドで高く評価される氏を迎え、名だたるブランドで経験を積んだ精鋭揃いのチームによってパリから発信されるスペシャルなコレクション。
「ルメール氏が生み出す洋服は、日常に溶け込むシンプルでクリーンなデザインでありながら決して無個性ではなく、静かに主張するのが持ち味。それはユニクロが掲げる LifeWear の根幹にある、誰もが取り入れやすいミニマル＆ベーシックなスタイルと共鳴します。そうしたユニクロの真髄を保ったまま、一流ブランドで磨かれたセンスとノウハウ、いっそうのファッション性や旬の空気感がバランス良く加味されているのが Uniqlo U の特徴です。また、多くのアイテムが一部店舗＆オンラインストア限定なので、特別感があり、周囲とカブりにくいのもポイントです」
「わかりやすい魅力のひとつが、新鮮なビビッド、柔和なペールトーン、絶妙な中間色など、メインライン_では見られないような Uniqlo U 独特のカラーパレットです。私自身も素敵なカラーに惹かれて知らずに手を伸ばすと、それが Uniqlo U のアイテムということが何度も。“ やっぱり、ひと味違う ” と、そのたびに感心します。今季であれば流行色でもあるブラウンやベージュを基調に、オレンジのスパイスを効かせた秋冬らしい温かみあふれる彩りが主役。取り入れるだけで、オシャレ感と大人っぽさがアップします」
【アイテム（左）】
防風フリースジャケット（長袖）★
ワイドフィットスタンドカラーシャツ（長袖）★
ワイドフィットタックテーパードパンツ★
【アイテム（中）】
コーデュロイジャケット★
タートルネックT（長袖）
コーデュロイストレートジーンズ★
【アイテム（右）】
ブロックテックステンカラーコート★
メリノブレンドタートルネックセーター（長袖）★
ワイドフィットストレートパンツ★
★＝一部店舗＆オンラインストア限定商品
「またトレンド感のある洗練されたシルエットも、Uniqlo U ならではの魅力です。オーバーサイズのコートをはじめ、ワイド仕立てのシャツやパンツはその代表格。身にまとったときの動きまで視野に入れ、大胆かつ緻密に計算されたパターンワークから描き出される美しいフォルムは、ボリュームがあってリラックスした雰囲気を醸しながらも、ダラしなさや野暮ったい印象はなし。今っぽさとともにエレガンスも漂う、どこか優雅な佇まいを形作ってくれます」
※[左]コート着用サイズ：M、[右]パンツ着用サイズ：ウエスト33インチ(モデル 身長179cm・体重69kg)
【着用アイテム（左）】
ブロックテックオーバーサイズコート★
タートルネックT（長袖）
ワイドフィットテーパードパンツ★
※その他、スタイリスト私物
【着用アイテム（右）】
3Dプレミアムラムモックネックセーター（長袖）
ワイドフィットテーパードジーンズ
※その他、スタイリスト私物
★＝一部店舗＆オンラインストア限定商品
「そして見逃しがちではありますが、生地やパーツ、気がつきにくいディテールにも Uniqlo U の美学が。これら細かなこだわりの集積により、しっかりと “ 高見え ” なルックスが実現されています」
【アイテム】
上左：3Dプレミアムラムモックネックセーター（長袖）
最新技術で丸編みされた無縫製のニットは、シルエットが美しく、着心地も良好。何色もの糸をブレンドした奥行き感のあるメランジの表情も、高級感の演出に一役。
上右：ボアフリースリバーシブルジャケット（長袖）★
ジッパーがポケット口を噛まないよう、生地の縁に凧糸を内蔵。見た目も立体的になり、着映えのポイントにも。
下左：ブロックテックダッフルコート★
こうしたトグル＆ロープの他、各種ボタンやハトメも質感に富むものを選定。
下右：スウェットプルパーカ（長袖）★
スウェットパーカの生地は、メインラインのユニクロより少し肉厚で、しっかりした印象。
★＝一部店舗＆オンラインストア限定商品
リピーターやカラバリ買いも多く、こと秋冬には長袖タイプが大人気。「無地Tシャツは基本服であると同時に、近年のトレンドでもあります。メインラインのユニクロにも用意されていますが、Uniqlo U のものは少し厚手で、シルエットも若干ゆったりとして今っぽい。なかでも胸ポケット付きは Uniqlo U だけのラインナップとなり、やや大きめ＆低めの設定が旬のバランスを演出してくれるうえ、それがアクセントになって一枚で着たときも間延びして見えません」
【アイテム】
クルーネックT（長袖）
「プルオーバーのスウェットパーカも、毎シーズン大好評のアイテム。そして、こちらもまたメインラインのユニクロとはひと味違います。生地にはコシと肉感に富む少しヘビーウェイトのタイプが使われており、フードがペタッと潰れにくく、フォルムがキレイにキマりやすい。また加工によって表面が滑らかに仕上げられ、カジュアルながらもクリーンな印象に。さらにフードを絞る平ヒモに合わせて平形のハトメを用いるなど、細かな配慮も Uniqlo U ならではです」
【アイテム】
スウェットプルパーカ（長袖）★
※「スウェットプルパーカ（長袖）[BROWN]」は人気商品のため、品薄となっております。売り切れの場合はご容赦ください。
★＝一部店舗＆オンラインストア限定商品
「 “ Uniqlo U といえば ” というファンもいるほど、ワイドパンツはブランドを象徴するアイテム。メインラインのユニクロには取り扱いがない一方、こちらでは毎シーズン、生地やシルエット違いで豊富なタイプが揃っています。今や太いボトムスは一部の若い世代のトレンドにとどまらず、時代の主流。締めつけ感のない楽チンな穿き心地も、幅広い支持を得ている理由でしょう。もちろん Uniqlo U ならではの手頃な価格なので、ワイドパンツ入門にもオススメです」
【アイテム】
左：ワイドフィットストレートジャージーパンツ★
中左：ワイドフィットストレートパンツ★
中右：ワイドフィットテーパードパンツ★
右：ワイドフィットタックテーパードパンツ★
★＝一部店舗＆オンラインストア限定商品
「手っ取り早く、旬のオシャレを！という諸兄には、オーバーサイズのステンカラーが間違いありません。こうしたビッグシルエットのコートは近年のトレンドであり、その貫禄すら漂う佇まいは年齢を重ねた大人にこそ似合います。また今っぽさ重視とはいえ、雨や寒風の侵入を防ぎながらも不快な蒸れを放出するユニクロ自慢のブロックテック＆シームテープを採用と、機能面も抜かりなし。それでいてハイテク然としたルックスではなく、表地にはウールをブレンドしたツイルが使われており、品良くシックにキマります」
【アイテム】
ブロックテックオーバーサイズコート★
★＝一部店舗＆オンラインストア限定商品
※コート着用サイズ：M（モデル 身長180cm・体重70kg）
【着用アイテム】
ブロックテックオーバーサイズコート★
タートルネックT（長袖）
ワイドフィットストレートジャージーパンツ★
※その他、スタイリスト私物
★＝一部店舗＆オンラインストア限定商品
「兎にも角にも、暖かくなきゃ！なアナタは、こちらの一着を。内側の断熱材はダウンではなくポリエステルの中綿ですが、たっぷりパンパンに充填されているため、デイリーな街着としての保温性は申し分なし。また、こうした丸みを帯びたボリューム満点のパデットジャケットは、昨年に引き続いて注目のアイテム。撥水加工のナイロンが使われているので、雨や雪に神経質になる必要もありません。ついでに、目の覚めるようなオレンジもダークトーンに偏りがちな冬の装いに映え、思わず気分までアップしそう」
【アイテム】
ウォームパデットコート★
★＝一部店舗＆オンラインストア限定商品
※ジャケット着用サイズ：L（モデル 身長180cm・体重70kg）
【着用アイテム】
ウォームパデットコート★
ミラノリブクルーネックセーター（長袖）★
コーデュロイストレートジーンズ★
※その他、スタイリスト私物
★＝一部店舗＆オンラインストア限定商品
「何だかんだ、着回し力が重要！と考えるなら、1着で2倍おいしいリバーシブルジャケットがオススメ。こちらは冬の定番にして、昨今の流行でもあるモコモコのボアフリース素材を表面に。対する内側には、薄手かつタフ、さらに撥水加工もされたリップストップナイロンを合わせた軽量仕様です。裏返せば多少の雨や雪を防げ、外出先で急に天候が崩れても慌てる心配がありません。またアウターとしてはもちろん、真冬にはコートなどの中に重ね着することもでき、幅広いコーディネート＆ロングシーズン活躍します」
【着用アイテム】
ボアフリースリバーシブルジャケット（長袖）★
★＝一部店舗＆オンラインストア限定商品
※ジャケット着用サイズ：L（モデル 身長180cm・体重70kg）
【着用アイテム】
ボアフリースリバーシブルジャケット（長袖）★
クルーネックT（長袖）
ワイドフィットストレートパンツ★
※その他、スタイリスト私物
★＝一部店舗＆オンラインストア限定商品
「基本に忠実なデザイン、シルエットも中庸にまとめられたオーセンティックなダッフルコートは、いつの時代も安心感があります。ただ、同じダッフルでも Uniqlo U の新作にチェンジするだけで……」
【アイテム（左）】
ウールブレンドダッフルコート
【アイテム（右）】
ブロックテックダッフルコート★
★＝一部店舗＆オンラインストア限定商品
「ご覧のとおり、グッと今どきな印象に！ 秘密は、ゆったりとした身幅＆長めの着丈がもたらすたっぷりシルエットにあり、これこそが伝統的なダッフル本来の姿であると同時に、改めて旬のバランスなんです。さらに、キレイに収まるよう設計されたフード、質感に富むトグル＆ロープ、大きめのポケットも本格ムードを盛り立て、いっそうの大人っぽさを演出。加えて高機能素材のブロックテックとシームテープ処理により防水・防風・透湿性にも優れるうえ、重厚感のある見た目に反する軽い着心地も嬉しいポイントです」
※コート着用サイズ：L（モデル 身長180cm・体重70kg）
【着用アイテム】
ブロックテックダッフルコート★
オックスフォードシャツ（ボタンダウン・長袖）
レギュラーフィットジーンズ（テーパード）
※その他、スタイリスト私物
★＝一部店舗＆オンラインストア限定商品
「きっと誰もが一着は持っているグレーのスウェットパーカ。あらゆるスタイルに合わせられる便利なアイテムですが、良くも悪くも普通のため新鮮味はありません。しかし同じスウェットパーカでも、Uniqlo U のマスタードカラーにチェンジすると……」
【アイテム（左）】
スウェットプルパーカ（長袖）[GRAY]
【アイテム（右）】
スウェットプルパーカ（長袖）[MUSTARD]★
★＝一部店舗＆オンラインストア限定商品
「パッと見でもイメージ一変！ 魅力であるカジュアル感をキープしたまま、断然大人っぽく、フレッシュな印象に。こうしたベージュトーンのスウェットパーカは、影響力のあるブランド＆ショップが今季こぞって提案している注目株。またトレンド感に加え、どこかニットにも通じる品の良さがあり、リラックスしたなかにも普段着すぎない装いへと仕上がります。またチャプター3で既述のように、Uniqlo U のスウェット地は程良く肉厚で、フードもペタッと潰れにくく、表面が滑らかなのでクリーンにキマるんです」
※パーカ着用サイズ：L（モデル 身長180cm・体重70kg）
【着用アイテム】
スウェットプルパーカ（長袖）★
ソフトタッチタートルネックT（長袖）
イージーケアストレッチスリムフィットパンツ
※その他、スタイリスト私物
★＝一部店舗＆オンラインストア限定商品
「レギュラーフィットのチノは流行り廃りがなく、常にワードローブの中心にある基本アイテムです。逆をいえば、時代性を感じられず、可もなく不可もない格好に陥りやすいのも事実。そこで同じブラウン系のボトムスでも、Uniqlo U のワイドシルエットなコーデュロイパンツにチェンジしたら……」
【アイテム（左）】
ヴィンテージレギュラーフィットチノ（ゆったりテーパード）
【アイテム（右）】
ワイドフィットテーパードコーデュロイパンツ★
★＝一部店舗＆オンラインストア限定商品
「ほら、途端に今季らしさが増し、季節感や大人の渋味もアップ！再三のとおり、こうしたワイドパンツは最近のトレンド、いや、もはや現代のメインストリームになりつつあります。さらにコーデュロイは秋冬スタイルに求められる温かみがあるうえ、昨年以上に盛り上がりを見せている旬の素材。このシルエット＆生地の合わせ技により、そもそものベーシックな雰囲気を崩すことなく、着こなしをアップデートできるんです。」
※パンツ着用サイズ：ウエスト85cm（モデル 身長180cm・体重70kg）
【着用アイテム】
ケーブルクルーネックセーター（長袖）
ワイドフィットテーパードコーデュロイパンツ★
※その他、スタイリスト私物
★＝一部店舗＆オンラインストア限定商品
Uniqlo Uの特集ページはこちら。
【Staff credit】
撮影：杉田裕一（POLYVALENT）
構成・スタイリング・文：いくら直幸