秋冬のファッションで活躍するアイテムといえば、やはりニット。気がつくとつい増えてしまい、特に厚手のニットなどは場所をとりがちです。限られたスペースに詰め込みすぎるとシワになったり、型崩れを起こしたり、衣類を傷める原因になってしまいます。そこで、かさばるニットをきれいに収納するコツを、整理収納アドバイザーの中山真由美さんに伺いました。シーズンが終わり、衣替えをする際の収納のポイントもご紹介します。
分厚い冬の衣類がクローゼットに収まりません。うまく整理する方法はないでしょうか。
答えてくれるのは・・・
整理収納アドバイザー
中山真由美さん
インブルーム整理収納サービス事業部の責任者。個人宅や法人の整理収納コンサルティングやマンションの間取りの提案や監修、セミナーをおこなっている。著書に『幸せを呼ぶゆる片づけ習慣』(講談社)や『いちばんシンプルでわかりやすいお片づけBOOK』(マイナビ出版)がある。
衣類の収納は、「たたむ」か「かける」
種類ごとに分けて収納するのがポイントです
「Tシャツやニット、インナーなどは基本的にはたたんで収納する方が多いと思いますが、収納ケースは、市販されているプラスチックのものが使いやすいのでおすすめです。入れる洋服の種類によってたたんだ時に大きさがそれぞれ異なるので、1段タイプのものを選んで組み合わせるほうが無駄なく使えます。ポイントは、衣類を下から上に積み上げず、ケースの引き出しの高さに合わせてたたみ、立てて入れること。何が入っているか一目でわかるので、取り出しやすく見栄えもきれいです。引き出しの深さは、Tシャツや靴下なら18センチ、ダウンやニットは24センチぐらいが目安です。詰め込みすぎないように収納スペースの7割ぐらいの量にするのも、シワを防ぐ重要なポイントです」
衣類のたたみ方にもコツがあります
薄手のニットはたたんで収納するのがおすすめ
1.背中側を上にして広げる
ポイントは、柄や襟の形が見えるようすること。今回はVネックなのでまず裏返しました。たたむ前に軽く伸ばして網目を整えるのがポイントです。
2.ケースの引き出しの幅に合わせておりたたむ
ここで言う「耳」は衣類の端っこです。特に袖は長くてたたんでもはみ出てしまうことが多いため、きちんと収まるように入れ込みます。
3.「空気」を追い出しながらたたむ
収納する衣類はなるべくコンパクトにしたいので、手でおさえながら空気を追い出すようにたたみます。
4.半分に折り返せば完成
きちんと空気を追い出したら半分ぐらいの位置で折り返します。四角になるようにたたむと、収納ケースにきれいに収まります。
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トレンドのロングカーディガンやニットコートは「かける収納」
ハンガーにかけても伸びにくいコツをご紹介します
「収納ケースにおさまりきらないロングカーディガンやニットコートは、ハンガーにかけて収納するのがおすすめ。ただし、シャツやジャケットと同じように普通にハンガーにかけると型崩れの原因になります。そこで、伸びやすいニットの型崩れしないハンガーのかけ方をご紹介します。」
ハンガーのかけ方 その1
1.ニットを縦に半分におり、Vの字になるように回転する
2.脇の下部分(Vの字の折り返し位置)にハンガーのフックがくるように置く
3.重なった左右の袖を、ハンガーのフックを起点に折り返す
4.身頃部分も袖と同じ方向に下り返す
ハンガーのかけ方 その2
たたむ時と同じように、身頃と袖を折りたたみ、半分折りの状態でかける方法もあります。ハンガーの種類によってかけ方を選ぶと良いでしょう。
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暖かくなり、衣替えの時にニットを収納するコツ
1.収納する前に、かならず洗濯&クリーニング
衣替えで冬の衣類をしまうときは、汚れがついていないかチェックし、お手入れしてから収納します。自宅で洗えるものは洗濯機に入れ、デリケートな素材のものはクリーニングに出しましょう。
2.クリーニングから戻ってきた衣類はそのまま収納しない
クリーニング店でつけてくれるビニール袋に入れたまま収納するのはNGです。ビニール袋は埃よけのためにつけられていて、長期保存用ではありません。そのまま収納すると通気性が悪くなり湿気がこもってカビや虫食いの被害に遭いやすくなるので注意が必要です!
3.きちんと乾燥してから収納する
収納前にきちんとお手入れすることで、より長くお楽しみいただけます。家庭で洗濯したものはアイロンをかけておきましょう。クリーニングから戻ってきたニットも、ビニールを外して風通しの良い場所で2〜3日陰干ししてからしまうのがおすすめです。
【Staff Credit】
撮影/相沢千冬
監修/中山真由美(整理収納アドバイザー)